コラムvol.09「人生の充実はそして」


福岡大学法学部同窓生によるリレー式コラム。
第9回目のコラムは末永孝男さん(昭和45年卒)です。
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人生の充実は「出会い」そして「人との繋がり」〜法学部同窓会へのお誘い〜
私の誇りとする福岡大学法学部を巣立って早や42年。志を果たした今は、各先生方・学友・クラブのこと、大学紛争で騒然とした学内状況、未舗装道路でのバス通学等々懐かしく想い浮かべたり、記録誌をひもといたりの日々ですが、母校の素晴らしい発展は、嬉しい限りです。
七隈トンビとして、どれだけ社会貢献ができたのか自信はありませんが「福岡大学法学部卒業の誇り」だけは忘れずに、人生の大半を歩んだものと確信しています。その間、多くの学友、同僚、先輩、上司、人生の師のほか、数多くの人脈に支えられての今日があります。かつて困難な局面で幾度となく助けていただいたことは、ただただ感謝に尽きます。人との出会い、そして結びつきというものは、ほとんどが偶然ですから、その縁を大切にさせていただいたことが自分の人生に反映されているなと、つくづく実感させられます。人間は一人では、絶対に生きてゆけないと。
私は最近、遅まきながら、より以上に「人間修養」「自己研鑽」ということに心がけ、人との出会いを大切にしながら、人生を生きていくのに必要な「人生知」あるいは「経験知」なるものを身につけて、これを高めることで、さらに充実した人生を送っていこうと自分なりの努力をしているところです。
◎ 若い卒業生の皆さん、同窓会の場を通じて「良き友、人生の師」に出会いましょう
今は、パソコン、スマホ、FBなど文明の利器で顔を突き合わせなくても用件が済ませる時代でありますが、これが現代風と言われてもどこか淋しいものがあります。人間砂漠といいますか、人と人との繋がりが希薄となっています。こんな時代だからこそ、また豊かな人生を送るためには、心が通い・語り合え・心の支えになる友や先輩、人生の師と出会いたいものです。
人生の勉強の場はどこにでもあります。学校・職場での勉強や研修、本を読んでの勉強、しかし、これだけが勉強ではありません。
「三人行、必有我師焉」(論語・述而篇)
人は、人と出会うことで必ず教えられることがあるといいます。
実社会でもまれ、そして「人との出会い」によって教えられ、反省させられたり、あるいは視点を変えて自然からも学ぶこともあるでしょう。要は、自分の心がけ次第で、どこでも、何からでも学ぶことができます。
その中でも一番大事なのが、人との出会いであり、人との繋がりです。
皆さん、それぞれに出会いの場をお持ちと思いますが、その格好の場が「有信会、法学部同窓会」です。なぜならば、法学部卒業という仲間意識から派生する「絆」というものがあって、誰もがすっと溶け込め易いことや、同窓生各人の自主独立が尊重されており、かつ、人生・仕事上の知識や経験則の補完やチャンスが得られ、時には精神的支援・援助などが受けられることがあると思われるからです。
また、活動の中身について三ツ角同窓会長は、「単なる“懐かしさ”という枠を超えて、同窓生のエネルギーを結集し、前向きかつ積極的に有意義な活動を行おう」という方針ですので、若い卒業生の参画が起爆剤となって存在感のある同窓会となり、加えて実りある出会いと強い絆が結ばれることになるはずです。
法学部の卒業生は約4万人、そして各界においての活躍はめざましいものがあります。同窓会に参加する卒業生諸氏は、多士済済・異業種・ユニークであるなど、まさに自分を磨いていく上で「師」とすべき人と出会うチャンスがあること請け合いです。
私たちは、多くの人との関わりの中で存在しています。人生途中の「危機」に陥った際に頼れる他者、いわゆるウォッチャー(自分を観察してくれ、間違いを指摘してくれる)の存在は、人生を大きく左右するものです。
多くの友、先輩、人生の師やウォッチャーの存在は、人生を豊かにする財産です。しかし、待っていても、やってきてくれません。日頃から積極的に出会いの場を求め、いかに誠実に人と接するかにかかっています。
福岡大学の建学の精神にもあるように「積極進取」の精神でもって、
「自分を磨くためには、大きな人と出会うこと」(元資生堂会長・福原義春氏)
に心がけ、対面、あるいは対面する努力をすることで人間力が高まるはずです。
大きな先輩あるいは師となる先輩に容易に会える場が「法学部同窓会」であり、ここで先輩達にぶつかっていくことによって、人間としての実力が更に磨かれるものと確信しております。
人との出会いのツールの一つとして、母校「法学部同窓会」の行事に参加して“すごい出会い”を実現していただき、人生の宝(財産)を手に入れていただきたいと思います。
より一層の「人生の充実感」を得るために、「法学部同窓会」の扉を遠慮なく開いていただきたいと思います。お待ちしています。